グアテマラコーヒーは、その柑橘系のフルーティーな酸味とナッツやチョコレートのような甘味、豊かなコクが特徴です。本記事では、グアテマラのコーヒーがどのようにしてその独特の風味を持つようになったのか、そしておすすめの豆や産地についてご紹介します。
コーヒーの産地グアテマラについて
グアテマラは、中米に位置する国で、コーヒー栽培に最適な環境を持っています。標高の高い山岳地帯、豊かな火山土壌、そして適度な降雨と温暖な気候が、コーヒーの生育に理想的な条件を提供しています。特に、標高の高さはコーヒー豆に独特の酸味と複雑な風味を与える要因となっています。
グアテマラの気候は、昼夜の気温差が大きく、これがコーヒー豆の成熟を遅らせ、風味を豊かにします。また、降水量も適度であり、乾季と雨季がはっきりしているため、コーヒーの乾燥・発酵プロセスに適した環境が整っています。これにより、グアテマラのコーヒーはその品質の高さで世界中に知られるようになりました。
グアテマラコーヒーの特徴
グアテマラで栽培されるコーヒーの主な品種
グアテマラでは、主にアラビカ種のコーヒーが栽培されています。中でも代表的な品種には、ブルボン、カトゥアイ、カツーラなどがあります。これらの品種は、それぞれ異なる風味特性を持ち、多様な味わいを楽しむことができます。
- ブルボン（Bourbon）: 甘みがあり、滑らかな口当たりが特徴です。チョコレートやフルーツのような風味が感じられます。
- カトゥアイ（Catuai）: ブラジルで開発された品種で、病害虫に強く、酸味が控えめでバランスの取れた味わいです。
- カツーラ（Caturra）: ブラジルで発見された突然変異種で、明るい酸味と豊かな香りが特徴です。
グアテマラコーヒーの等級について
グアテマラコーヒーは、豆の大きさと品質によって等級が分けられます。最も高い等級は「SHB（Strictly Hard Bean）」で、標高1,350メートル以上で栽培された高品質な豆を指します。次に「HB（Hard Bean）」、そして標高の低い地域で栽培された「EPW（Extra Prime Washed）」などがあります。
- SHB（Strictly Hard Bean）: 標高1,350メートル以上で栽培され、最も高品質な豆。硬くて密度が高く、風味が豊かです。
- HB（Hard Bean）: 標高1,200メートルから1,350メートルで栽培される豆で、SHBに次ぐ品質。
- EPW（Extra Prime Washed）: 標高1,200メートル以下で栽培される豆で、品質はやや劣るが、それでも高い基準を満たしています。
味わい・酸味
グアテマラコーヒーの特徴的な味わいは、豊かなボディと明るい酸味です。チョコレートやナッツのような甘み、柑橘系のフルーツのような酸味、そしてスパイシーな風味が絶妙に調和しています。このバランスの取れた風味は、グアテマラコーヒーの大きな魅力です。
特に、アンティグア地域で生産されるコーヒーは、チョコレートやスパイスのような風味が特徴で、滑らかな口当たりが楽しめます。一方、ウエウエテナンゴ地域のコーヒーは、ベリーや柑橘系のフルーツのような明るい酸味が際立ちます。
グアテマラの主なコーヒー栽培地域
ウエウエテナンゴ
ウエウエテナンゴは、グアテマラ北西部の山岳地帯に位置し、標高の高い場所で栽培されたコーヒーは、独特の酸味とフルーティーな風味を持つことで知られています。特に、ベリーや柑橘系の香りが際立つコーヒーが多いです。
ウエウエテナンゴのコーヒーは、その高い標高と寒暖差によって、豆がゆっくりと成熟し、複雑で豊かな風味を持つようになります。この地域のコーヒーは、しばしば「フルーティーでエレガント」と評され、世界中のコーヒー愛好家から高く評価されています。
アンティグア
アンティグアは、グアテマラ南部の火山地帯に位置し、肥沃な火山灰土壌と適度な降雨が、豊かな風味のコーヒーを生み出します。チョコレートやスパイスのような風味が特徴で、滑らかな口当たりが楽しめます。
アンティグアのコーヒーは、その独特な風味と品質の高さで有名です。火山灰土壌はミネラルが豊富であり、これがコーヒー豆に深い味わいとコクを与えます。また、アンティグアは冷涼な気候であり、これがコーヒー豆の成熟を遅らせ、風味をさらに豊かにします。
グアテマラの代表的なコーヒー農園
エルインヘルト農園
エルインヘルト農園は、グアテマラのウエウエテナンゴ地域に位置し、高品質なコーヒー豆を生産しています。この農園は、細心の注意を払って栽培・収穫を行い、その結果、豊かなフルーツの香りと明るい酸味を持つコーヒーを提供しています。
エルインヘルト農園は、持続可能な農業を実践しており、環境保護と地域社会の支援に積極的に取り組んでいます。この農園のコーヒーは、しばしば国際的なコーヒーコンペティションで高い評価を受けており、その品質の高さが認められています。
サンタカタリーナ農園
サンタカタリーナ農園は、アンティグア地域に位置し、長い歴史を持つ伝統的な農園です。ここで生産されるコーヒーは、華やかな柑橘系の酸と滑らかな質感、クリーンな後味が特徴です。
サンタカタリーナ農園は、その厳格な品質管理と優れた栽培技術で知られています。この農園のコーヒーは、手摘みで収穫され、丁寧に処理されるため、非常に高い品質を誇ります。特に、アンティグアの典型的な風味が楽しめる一杯です。
カペティロ農園
カペティロ農園もアンティグア地域に位置し、その豊かな土壌と理想的な気候条件を活かして高品質なコーヒーを生産しています。ナッツやカラメルのような甘みが特徴で、バランスの取れた風味が楽しめます。
カペティロ農園は、最新の技術を導入しながらも、伝統的な方法を守り続けています。この農園のコーヒーは、特にその滑らかな口当たりと甘い後味が魅力です。多くのコーヒー専門家が推薦する、グアテマラコーヒーの代表的な農園の一つです。
ブエナビスタ農園
ブエナビスタ農園は、グアテマラ南部の地域にあり、ここで栽培されるコーヒーは、滑らかな口当たりと甘いフルーツの風味が特徴です。特に、柑橘系の香りとクリーミーなテクスチャーが魅力です。
ブエナビスタ農園は、その名の通り、美しい景色が広がる農園で、観光客にも人気のスポットです。この農園のコーヒーは、地元の気候と土壌の特性を最大限に活かしており、その結果、非常にユニークで風味豊かなコーヒーが生産されています。
通販で買えるおすすめのグアテマラコーヒー
常盤珈琲 グアテマラ／エル・インヘルト農園 イエローナンセ
このコーヒーはグアテマラのグアテマラ北西部ウエウエテナンゴ県のエルインヘルト農園で生産されています。
このエル・インヘルト農園のコーヒーは毎年素晴らしい品質のコーヒーを作り出しており、グァテマラのスペシャルティコーヒーコンペティションにおいて常に上位に入賞しています。まさにグァテマラの頂点に位置するスペシャルティコーヒーといえます。
濃厚な甘い香りとまろやかな質感がたまらないコーヒーです。
常盤珈琲は、焙煎度合いを選べますので、少し浅めでよりフレーバーを楽しんだり、少し深めでよりコクやボディを楽しむこともできます。
堀口珈琲工房 グアテマラ サンタカタリーナ農園
グァテマラの「アンティグア」において常に高品質のコーヒーを生産し続けている「サンタカタリーナ農園」。その中でも特別な区画「グランレゼルバ」で生産されたコーヒーです。
柑橘系のフルーティーな香りと滑らかな質感、余韻に残る甘みとコクが特徴です。
堀口珈琲の焙煎は、その細やかな技術と経験に裏打ちされています。現在はシティローストとフレンチローストが用意されていますので、公式サイトでチェックしてみてください。
ドイトコーヒー カペティロ農園
アンティグア地域のカペティロ農園からの豆を使用したこのコーヒーは、ナッツやキャラメルのような甘みと、バランスの取れた酸味が魅力です。
ドイトコーヒーは、その厳選された豆と丁寧な焙煎で知られています。このカペティロ農園の豆も、最高の品質を保つために細心の注意を払って処理されています。特に、その甘い風味と豊かなボディは、多くのコーヒー愛好家から高く評価されています。
ROKUMEI COFFEE グアテマラ ブエナビスタ
南部のブエナビスタ農園からのこのコーヒーは、柑橘系のフルーティーな香りとクリーミーな口当たりが特徴です。バランスの良い味わいとコクは朝食にぴったりな味わいです。
創業1974年のスペシャルティコーヒー専門店であるロクメイコーヒーは、焙煎技術の日本大会で優勝実績の持つ焙煎人が丁寧に焙煎した豆を提供しています。
グアテマラコーヒーの魅力は、品が良くバランスが取れていながらも、その柑橘系のフレーバーやクリーミーで滑らかな質感を楽しめるところです。ぜひ一度、お好みのグアテマラコーヒーを試してみてください。
